よく知らない人に、相続手続きの放棄のお願いをする具体的方法

あなたが、相続放棄をする側の場合を考えてみましょう。

どんな人から、どの様に相続放棄をお願いされたら、 印鑑を押してあげようと思いますか?

こう言われても、なかなかピンと来ないでしょう。

そこで、もっと具体的に考えてみましょう。

例えば、あなたに仲の良い友人がいるとします。

10年以上の付合いがある人です。

そしてある日の事です。

その人が実は自分の異母兄弟であると分ったとしましょう。

おそらく相当驚くでしょう。

その彼が、あなたに相続放棄を依頼してきたとします。

あなたは彼を信用していますから、 彼からの軽い説明で、印鑑を押す事になるのではないでしょうか。

何故、あなたは印鑑を押すのですか?

それは長い付き合いだし、信用できるし、 何より仲の良い好きな人だからだと思います。

ではこれを、相続放棄をお願いしにきた、 知らない人に当てはめてみましょう。

相続放棄を依頼してきた人が、 あなたの友人と同じように信用のおける人であれば、 そしてあなたがその方の依頼に納得できれば、 相続放棄に応じると思います。

しかし10年来の友人ではなく、初めて会った人であれば、 なかなか同じように信用するわけにはいきません。

どうしたらいいか判断するために、 あなたは相手を真剣に観察し、 そのひと言ひと言に聞き耳を立てるはずです。

そして相手の態度におかしな所がなく、 言っている事も矛盾なく納得できて、 更に自分に害がなければ、 まあ要求に応じてもいいかと思うのではないでしょうか。

しかし次に話をした時、前の話と違っていたり、 矛盾していれば、 たちまち信用しなくなるでしょう。


相続放棄をお願いするときの態度・特徴


ここまでの事を特徴として上げると次のようになります。

・態度におかしな所がない → 「謙虚」、「丁寧」、「誠実」

・言っている事も矛盾なく納得できる → 「正直」、「理路整然」

・自分に害がない → 「無理」を言わない

これだけのものが揃って、 さらに迷ったあげくに印鑑を押す決心をする事になると思います。

さて、立場を元に戻しましょう。

ここまで話が進めばお分かりと思いますが、 あなたが相続放棄をお願いする場合、 上の要素は絶対外せないという事です。

具体的には、次の通りです。

正直  → 財産の総額と、相手の法律で定められた権利を正確に伝える

理路整然→ 財産に関する証拠書類を見せ、相続放棄の理由を明確に示す

誠実  → 財産をしっかり管理し、使い込みがない等をしっかり伝える

謙虚  → 高圧的な態度や脅したりしない

丁寧  → わかりやすい説明で相手に伝える

無理を言わない → 相手に負担をかける要求はしない


手紙で伝えることがもっとも有効な手段

どういう心構えで相手に話をすればよいかはわかったと思いますが、 それでは、具体的にどのように行動すればよいのでしょう?

もっとも効果的な方法は『手紙』です。

いきなり知らない人に会わなければいけないというのは、 とてもストレスを感じますから相手のことを考えて、 いきなり会うことはできるだけ避けるべきです。

しかし、手紙で会いたい旨を伝えて会って説明して・・・、 もいけません。

相手にとって、会うことは大きな心理的ストレスですから、 相手が会いたいというまで、会ってはいけないのです。

それが相手のためです。

そこで、初めて相手に出す手紙で 「正直」「理路整然」「誠実」「謙虚」「丁寧」「無理を言わない」 をすべて表現してしまいます。

ただのあいさつと状況説明の手紙ではなく、 「正直」「理路整然」「誠実」「謙虚」「丁寧」「無理を言わない」 をすべて含み、こちらの「放棄をお願いしたい」という意図を、 1回目の手紙ですべて伝えてしまいます。

そして、権利証のコピーや預金通帳のコピーなど、 証拠書類もすべてあますことなく徹底的に相手に見せてしまうのです。

この手紙を受け取った人は、どのような反応を示すでしょうか?

まずは、とても驚きます。

そして、悩むでしょう。

この手紙は信用していいのだろうかと。

内容をチェックして、身近な人に相談して、 自分に被害がなければ、まあいいかという事になると思います。

人は人間関係の無いところから、 財産が来ても気持ち悪く思ったり、 怖くて受けとれないということが意外と多いのです。

特に今の生活に、満足している人はそうです。

相続放棄をすると気持ちを決めた後、 連絡を取ったり、改めて手紙を見直したりします。

そこで、初めて 「こちらに有利な事を出しているから、正直な人なんじゃないだろうか」 という展開になります。

こうなれば話は簡単にまとまります。

あとは2、3回手続き書類のやり取りをするだけで、 すぐに終わってしまいます。

こじれることはまったくないのです。

このように財産の全てをいきなり公開して、 相手に相続放棄をお願いする方法は、 もっとも成功率の高い方法なのです。

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