相続手続きを他の相続人に請求できるのか

続について他の相続人対してなんらの請求をしても、 請求された人は請求をしてきた人のために、何かをしなければならないという義務はありません。

たとえば相続財産について、長男がすべてを把握していたとします。

そして次男や三男などが長男に対して「早く相続をすすめてくれ」と請求しても、長男はその請求にこたえる義務はありません。

なぜなら相続というのは、法定相続人が各自で進めることのできる権利を有しているからです。

期限の定めがある相続税の申告なども、他の人が行動をしなくても、各自で相続税の申告をしなければならないのです。

よって相続というのは、誰かに請求したからといって進めてくれるというものではありません。

長男が相続を進めないからといって、長男が悪いということでもないのです。

相続というのは発生した瞬間に、相続人全員に権利と義務が承継されます。

そして承継された権利と義務を、各相続人が果たしていくということなのです。


遺産分割協議の請求をしても進まない場合

相続を進めるには、相続人全員で遺産分割協議をしなければならないことがほとんどです。

しかし中には、この遺産分割協議の呼びかけに応じない人もいます。

このとき遺産分割協議の呼びかけに応じない人に対して、法律上のペナルティは何もありません。

つまり相続人には、遺産分割協議の呼びかけに応じなければならないという法律上の義務はないのです。

しかしそうはいっても、遺産分割協議が始まらなければ、預金の解約はまったく進みません。

そこでこのようなときは家庭裁判所に対して「遺産分割協議の調停」を申し立てることになります。

調停とは、家庭裁判所で話し合いをすることです。

調停でも遺産分割協議がまとまらなかったり、他の相続人が話し合いに応じないときは、裁判を起こすことができます。

相続がうまく進まない場合というのは、必ず調停をしてからでないと裁判は起こせない、と法律で定められています。


請求権について

法律で定められた請求権には、次のようなものがあります。

・相続回復請求権

相続回復請求権とは、不真正の相続人(ニセモノの相続人)に対して真正の相続人が相手の相続権を否定し自己の相続権の回復を請求する権利のことをいいます。

相続回復請求権は、相続権を侵害された事実を知った時から5年又は相続開始のときから20年以内にしなければいけません。

・遺留分減殺請求権

遺留分減殺請求権とは、遺言などで一定の相続人に与えられる侵すことのできない相続分を侵害されたときに、取り戻すことのできる権利です。

遺留分減殺請求権は、→減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年又は相続開始の時から10年以内にしなければいけません。

・相続分の取戻権

相続分の取戻権とは、相続分(相続人の地位そのもの)が相続人以外の第三者に譲り渡されたときに他の共同相続人が行使することができる権利のことをいいます。

相続の取戻権は、譲渡の時から1ヶ月以内にしなければいけません。

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