相続手続きのお願いをするために相手に支払う金額

相続手続きのお願いに当たって、相手に支払う金額について説明します。

相続人には法律で定められた取り分があるのですが、 これは絶対に守らなければならないものではありません。

この取り分は当事者が話し合いをすることで自由に変更できることが、 法律では認められています。

つまり法律で決められた取り分に関係なく、 相手に相続財産の放棄をお願いしてもよいということです。

ただしこれはあくまでも「お願い」「話し合い」ですから、 相手から「権利があるのだから少しは財産が欲しい」といわれた場合、 ある程度は要求に応じる必要があります。

もし要求がまったく受け入れられない場合は、 家庭裁判所で解決する事になります。

しかし、手間も時間もかかってしまいます。

ですから、まずは話し合いでの解決をめざしましょう。


放棄をお願いする相手にいくら支払うか?

いくら支払うかを考えるにあたっては、 まず相続財産の総額を算出しましょう。

下記を参考に相続財産を洗い出してみて下さい。

1:自宅(家・土地)固定資産税評価額の通知書
2:銀行預金、郵便貯金預金通帳
3:株などの有価証券死亡日、死亡月等の平均株価の低い価格
4:自動車同じ状態の中古車価格
5:貴金属類専門鑑定人の価格か、取引実例価格
6:借金(住宅ローン等)返済予定表等に記載された金額+利息

合計金額を算出したら、 法律で定められた相続の取り分を見て、 相手がいくらもらう権利があるのかを計算します。

相手のもらう権利のある金額を計算できたら、 その金額のうち、いくらまでなら支払ってもよいかを考えます。

もちろん1円も払わずに相手が了解してくれれば、 それにこしたことはありません。

ただ、もし相手が何らの要求をしてきたら自分はどこまで譲歩できるのか、 最初に決めてしまうのです。

たとえば父が死亡し、 相続財産は不動産が1900万円、預金が100万円、 合計2000万円とします。

相続人は母、自分、父の離婚により、 父とは数十年会っていない弟だったとします。

この場合、法律上の権利は、 母に1000万円、自分に500万円、弟に500万円となります。

そして、父の家には今も母と自分が住んでいること、 父の面倒はずっと自分が見てきたことを考慮し、弟には放棄をお願いする。

その代償として、100万円までなら支払う、などと決めましょう。

そして相手には上記の事実をすべて伝えた上で、

・無償で放棄の書類に署名捺印してもらう

・5万円の謝礼を受け取って、放棄の書類に署名捺印してもらう

・遺産として預金100万円受け取ってもらう

というように案を提示して、相手に選んでもらうことにします。


相続財産をすべて金額で算出して、相手に正直に伝えること

家や土地があることだけ伝えて、 その家や土地をお金に置き換えた場合の金額を隠してはいけません。

相続財産をすべてお金に置き換えて、相手に伝えることです。

家や土地の金額を相手に言わずに放棄のお願いをして、 相手から質問されて金額を答えるのは絶対にダメです。

もし金額のことを最初に言わずに、 相手から質問されてから答えたとすると、 相手はああなたが「隠し事をしている」と思ってしまいます。

あなたには決してそんなつもりがなくても、 相手はそう思うのです。

そしてこんなささいなことから、 すんなりまとまる話もまとまらなくなっていきます。

だから相続財産をすべてお金に置き換えて金額でいくらなのかを、 相手から質問される前に、必ず「最初に」伝えてください。

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