認知症の相続人がいる場合、後見人が必要

続人の中に認知症の方がいる場合、そのままでは相続手続きを行うことはできません。

相続手続きを行うためには、遺産分割について相続人全員が同意していることが求められます。

そして認知症の方は遺産分割について同意することはできないため、その遺産分割協議は無効となります。

このような場合は、認知症の方に代わって遺産分割協議ができる「後見人」の方を選任しなければなりません。

後見人の選任は家庭裁判所で行われますので、家庭裁判所に対して後見人選任の申し立てを行います。


後見人が法定相続人でもある場合、遺産分割協議はできない

後見人なっている方が、同じ相続について自分が法定相続人にもなっている場合、遺産分割協議を行うことはできません。

認知症の方にかわって後見人として法定相続人の1人となり、また自分も法定相続人の1人の場合、この人は2人分の法定相続人の地位があることになります。

このような状態を「利益相反」といいます。

そして「利益相反」の状態にあるときは後見人としての仕事はできないとされています。

よってこのような場合は、遺産分割協議をすすめることはできません。

そのため「利益相反」となってしまった場合は、後見監督人が本人を代理して遺産分割協議に参加することになります。

後見監督人もいない場合は、家庭差版所に対して特別代理人の選任申し立てをします。

そして後見監督認可特別代理人のどちらがいるようになれば、遺産分割協議をすすめることができるようになります。


後見人は遺産をもらえるのか

後見人という地位は法定相続人とはなんら関係ありませんので、後見人だからといって遺産をもらえるわけではありません。

後見人がもともと法定相続人としての立場にあるのでしたら、後見人という立場とは関係なく遺産をもらうことができます。

ただし先に述べたように、後見人として法定相続人の1人となり、また自分も法定相続人の1人の場合は、後見人として遺産分割協議をすることはできません。

後見監督人か特別代理人に、遺産分割協議をしてもらうことになります。

もし後見人が法定相続人でないのであれば、後見報酬という形で亡くなった方の遺産の中から、後見人としての報酬を受け散ることができます。

後見人として報酬を受け取るためには、家庭裁判所への申請が必要です。

後見人としての報酬は、貢献をした月数×3万円ぐらいが目安です。


後見人から相続人への財産引渡し

後見人は人が亡くなった場合、管理していた財産を相続人に引き渡す義務があります。

ところがこの管理していた財産の引渡しをめぐって、成年後見人が適切に財産の引き渡しをせず、トラブルになるケースがあります。

具体的には後見人が相続人の1人であって、生前から相続財産を使い込んでいた場合などです。

最近は専門家が後見人に就任しているのに、相続財産を使い込んでしまっていたケースもありました。

後見人が相続財産を使い込んでしまったことによるトラブルは、裁判所も問題視しています。

後見人から引き渡された相続財産がおかしいと思ったときは、管轄の家庭裁判所に相談すると良いでしょう。

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