相続の寄与分の決め方

与分は、 原則として相続人全員の話し合いにより決めます。

自分だけが一方的に「寄与分がある」と主張しても、 認められません。

どうしても話し合いがまとまらない場合は、 家庭裁判所に調停や審判を申し立てて、 その額を決めてもらうことになります。


寄与分の証明書の書き方

寄与分が決まったら、 寄与分協議で決まったことを文書化します。


寄与分証明書の記載例




               証  明  書

被相続人山田太郎(本籍○○、最後の住所○○、○年○月○日死亡)の相続人山田一郎、 山田次郎は、平成○年○月○日協議により、山田一郎が寄与分として被相続人の遺産中、 下記不動産を取得したことを証明いたします。

                 記

        不動産の表示

        所在  *****
         地番  *****
         地目  *****
         地積  *****
                               以 上

                           平成○○年○○月○○日

         被相続人山田太郎相続人  住所 山田一郎  実印
             同 上      住所 山田次郎  実印



寄与分の具体的な計算方法

遺産が2000万円で、 3人の子のみが相続人で、 次男への寄与分が500万円と決まった場合、 相続分は以下の通りです。

まず、遺産総額から寄与分を除きます。

2000万-500万円=1500万円

この1500万円を3人で分けます。

一人500万円となります。

そして、次男には寄与分の500万円が追加されますので、 配分は以下のようになります。

長男  500万円

次男 1000万円

三男  500万円

寄与分を定める調停

寄与分の話し合いがどうしてもまとまらないときは、 家庭裁判所へ寄与分調停の申し立てをします。


申立先となる家庭裁判所(以下のいずれか)

①相手方のうちの一人の住所地の家庭裁判所

②当事者が合意で定める家庭裁判所

③遺産分割事件が家庭裁判所に係属している場合は、 その事件が係属している家庭裁判所

費用

申立人ひとりにつき収入印紙で1200円を納めます。

必要に応じて、事務連絡用に切手をいくらか予納します。

必要書類

①申立書

②被相続人の戸籍

③相続人全員の戸籍謄本と住民票

④財産に関する資料

(財産目録、登記簿謄本、固定資産評価証明書など)


寄与分の裁判実例

過去の裁判で裁判所所が出した結論は、 寄与分調停の場でも参考にされています。

そのため実際の裁判例を根拠に寄与分を主張すれば、 調停の場でもその主張が認められやすくなります。

被代襲者の寄与に基づき代襲相続人に寄与分を認めることも、相続人の配偶者や母親の 寄与が相続人の寄与と同視できる場合にはこれを相続人の寄与分として考慮することも許 される。(東京高決・平成元年12月28日)

被相続人から学資等を受けて早くから独立した他の相続人の中にあって、学校を中退し 、相続開始まで40年以上にわたり家業の農業に従事し農業経営の支柱となって遺産の推持 に貢献してきた相続人には、寄与分として遺産の20パーセントを与えるのが相当である。 (徳島家審・昭和52年3月14日)

被相続人の妻において、その婚姻中勤務を続け、被相続人より少なくはない収入を得て いた場合、婚姻期間中に得た財産が被相続人名義になっているとしても実質的には被相続 人及びその妻の共有に属すると考えるべきであり、妻の寄与分として5割をもって相当と 認める。(大阪家審・昭和51年11月25日)

夫婦間の協力扶助義務に基づき家事、育児等に従事しただけでなく、被相続人死亡まで 46年間にわたって、中心となって家業である農業に従事し、相続財産の大部分を占める農 地の取得、推持について特段の貢献をなした妻及び27年間にわたって報酬を受けることな く家業に従事し、相続財産の取得、維持につき、被相続人の他の子らに比し特段の貢献を なした長男の寄与分として、妻に対して3割、長男に対して1割をもって相当と認めた。 (福岡高決・昭和52年6月21日)

スポンサードリンク

このページの先頭へ