住宅ローンの相続について

相続人が住宅ローンの支払い義務を残していた場合、相続人は住宅ローンの支払い義務を引き継がなければなりません。

住宅ローンの支払い義務を遺産分割協議によって相続人の誰かが一人で引き継ぐ場合には、誰が引き継ぐかを銀行に届け出る必要があります。

住宅ローンの引き継ぎには、次のような書類が必要になります。

  • 住宅ローン名義書き換え依頼書
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑証明書

これらの書類を銀行に提出すれば、住宅ローンの請求は住宅ローンを引き継いだ相続人にいくことになります。


引き継いだ人が住宅ローンを払えないと他の相続人も大変なことに

遺産分割協議によって住宅ローンを相続人の一人が引き継ぐことになり、そのことを銀行に届け出て名義書き換えをすませたとします。

すると住宅ローンを引き継がなかった他の相続人は、自分にはもう住宅ローンの支払い義務がないと思います。

銀行に対して住宅ローンの相続手続きをしたのだから、そのように考えるのは当然でしょう。

しかしこの状態でも、住宅ローンの支払い義務は他の相続人も引き継いでしまっているのです。

そのため住宅ローンを引き継いだ人が住宅ローンを払えなくなると、銀行は他の相続人に対して住宅ローンの支払い請求をします。

法律では遺産分割協議というのは、身内の話し合いという位置づけとされています。

よって被相続人に対して住宅ローンなどの支払い請求をできる人は、相続人の全員に対して法定相続分の支払い請求をする権利があります。

住宅ローンの支払い請求をされた他の相続人にしてみれば、たまったものではりません。

銀行に対し、相続手続きとして住宅ローンを誰が引き継ぐかをきちんと届け出ているからです。

しかし今の法律では、銀行のしている他の相続人への住宅ローンの請求は、正当な権利行使であり違法ではありません。


住宅ローンを引き継がない方法は相続放棄のみ

住宅ローンなどの借金を遺産分割協議によって支払う人を決めてしまうと、その時点で相続人全員に対して支払義務の相続が発生してしまいます。

そこで住宅ローンなどの借金を引き継がなくてよくなる唯一の方法として「相続放棄」というものがあります。

相続放棄とは、相続から3か月以内に家庭裁判所へ申請することによって、初めて認められます。

相続放棄というのは、家庭裁判所へ申請をしていないと何ら効果はありません。

いくら相続人同士で「相続放棄をした」と言っていても、家庭裁判所へ申請をしていなければ、相続放棄をしたことにはならないのです。

家庭裁判所に相続放棄の申請をすれば、相続放棄申述受理証明書というものを発行してもらえます。

この相続放棄申述受理証明書さえあれば、どんな相続の借金を請求されようとも、すべてはね返すことができます。

相続放棄の申請は、相続発生から3か月という短い期間内にしなければならいため、3か月を過ぎないように注意しなければなりません。


住宅ローンの未払いは団体生命信用保険で消える

住宅ローンの支払い義務者は、団体生命信用保険に加入することができます。

団体生命信用保険とは、住宅ローンの支払い義務者が死亡した場合、住宅ローンの支払い義務は消えてなくなるというものです。

団体生命信用保険に加入しておけば、住宅ローンの相続問題というのは存在しなくなります。

そのため住宅ローンの団体生命信用保険というのは、加入しておいたほうがよいのです。

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