遺産分割協議書の作り方

産相続の話し合いがまとまったら、 さっそく遺産分割協議書を作ります。

遺産分割協議書の書き方に、 法律上の特別な決まりはありません。

したがって専門家に依頼しなくても、 自分たちで作成することは十分可能です。

しかしいくつかのことを書き漏らしてしまうと、 不動産の名義書換えができなくなる場合があります。

遺産分割協議書を作り直さなければいけなくなると、 不動産をもらわない相続人が不快な思いをして、 また話しがこじれることがあります。

ですから遺産分割協議書は、 作り直すことのないようにミスなくきちんと作る必要があるのです。


遺産分割協議書の注意点

・用紙の大きさ、形に制約はない

・複数ページなっても問題ない。

・手書きでもワープロ書きでもよい

・相続財産について記入漏れがあると、  記入漏れをした財産についてのみ、    遺産分割協議をしていないと見なされる

・「相続人が仲良く」「円満に」「故人の意志を尊重」など、   法律とは関係のない文言が書かれていても問題はない

・相続人全員が自分で手書きで署名して、  実印を押さなければいけない(代理は不可)

・「相続人全員で協議した」という文言を必ずどこかに入っていたほうがよい

・家、土地などの不動産について記載する場合は  登記事項証明書を書き写す

・遺産分割協議書は提出用と保管用の2部作成しておくとよい

上記の注意点が守られていれば、どのような書き方であっても、 遺産分割協議書は有効なものとして取り扱われます。


遺産分割協議書のひな型

※名前、日付等はすべて架空であり、実在の人物とはなんら関係ありません。




           遺 産 分 割 協 議 書


被相続人 山田 一郎(平成20年9月21日死亡) の相続財産について、同人の相続人 全員は話し合いをした結果、次の通りに協議が調いました。


第1条(土地・建物)

下記の名義の土地・建物は、相続人 山田 太郎 が取得することにします。


不動産の表示

不動産番号  1234567890123
所   在  ★★区★★
地   番  123番4
地   目  宅地
地   積  120.81㎡


不動産番号  9876543210987
所   在  ★★区★★三丁目 10番地20
家屋 番号  10番20
種   類  居宅
構   造  木造瓦葺2階建
床 面 積  1階 73.55㎡
       2階 25.61㎡


第2条(預金)

下記名義の預金は、相続人 山田 三郎 が取得することにします。


ABC銀行 普通預金 口座番号 1232847

アイウ銀行 普通預金 口座番号 9876517


第3条(その他)

ここに記載されていない相続財産は、

相続人 山田 太郎 がすべて取得することにします。


                              以  上


このとおり遺産分割協議が成立したので、これを証するため本書を作成した。


平成○○年○○月○○日



住所  愛知県名古屋市中川区中郷1-2-3

氏名  山田 太郎    実印  実印



住所  愛知県名古屋市瑞穂区竹田町7-8-9

氏名  山田 三郎    実印  実印



住所  岐阜県岐阜市中町3-21

氏名  佐藤 恵子    実印  実印




必ず遺産分割協議書に書き加えなければならないこと

相続登記の申請では亡くなった方の最後の住民票の住所と、 不動産の全部事項証明書に記載されている亡くなった方の住所が、 一致する必要があります。

もし一致しない場合でも、 古い住民票などから転居の履歴がわかれば大丈夫です。

しかし何度も転居したり市町村合併で町名が変わり、 一致の確認ができない場合があります。

そのような場合は、 遺産分割協議書に下記の文言を書き加える必要があります。

『なお、上記不動産につき、 被相続人の最後の住所は○○○○○○○○○○○○○で、 登記上の住所は○○○○○○○○○○○○○ですが、 住民票の除票や戸籍の附票を取得しても、 一致を確認できませんでした。

しかしながら、上記不動産は被相続人の所有に相違なく、 これにつき何か問題がおきましても、 相続人全員で責任を負うことを申述いたします。』

もし亡くなった方の最後の住民票の住所と、 不動産の全部事項証明書に記載されている、 亡くなった方の住所が一致しない場合は、 遺産分割協議書に上記の文言を必ず書き加えましょう。


遺産分割協議書が複数枚になる場合

遺産分割協議書が複数枚になるときは左側をホッチキスで綴じ、 1ページ目と2ページ目の境に、 相続人全員の実印で割り印を押してください。


捨て印とは

遺産分割協議書は相続人全員が手書きで署名し、 その横に実印を押します。

そして実印を押すときには実印を押したその横に、 もうひとつ実印を押してもらうとよいでしょう。

このもうひとつの押印のことを「捨て印」といいます。

「捨て印」とは、 その書面の軽微な修正であれば了解していますよ、 という意味です。

もし遺産分割協議書に1文字だけ間違いがあったために、 もう一度遺産分割協議書をすべて作り直すことはとても面倒です。

しかし一度実印を押したら、一文字たりとも修正してはいけません。

でもこれではあまりに不便なので、 もう1つ実印を押してもらえば、 軽微な修正を認めることにしたのです。

このように「捨て印」があれば、 万が一遺産分割協議書に書き損じがあっても、 遺産分割協議書をすべて作り直すことなく修正が可能です。

スポンサードリンク

このページの先頭へ