現金の相続について

相続人が残した現金は、相続財産のひとつとなります。

ここでいう現金とは銀行預金のことではなく、自宅の金庫や財布に保管されていた現金のことです。

現金というのは両替等で細かく分けることができるため、相続人が自分の法定相続分を当然に持って行ってよい、と考えられます。

しかし現金というのは、遺産分割協議をせずに法定相続分で勝手にわけてはいけない、という裁判の判例があります。


現金は遺産分割協議しなければならないという判例

東京高等裁判所判決 昭和63年12月21日

現金は、被相続人の死亡により他の動産、不動産とともに相続人らの共有財産となり、 相続人らは、被相続人の総財産(遺産)の上に法定相続分に応じた持分権を取得する だけであって、債権のように相続人らにおいて相続分に応じて分割された額を当然に 承継されるものでない。


最高裁判所判決 平成4年4月10日

相続人は、遺産の分割までの間は、相続開始時に存した金銭を相続財産として保管し ている他の相続人に対して、自己の相続分に相当する金銭の支払を求めることはできな いと解するのが相当である。


このように現金というのは、遺産分割協議によってわけなければいけない、という判例がありあす。

しかし現実には、少額の現金しか残っていない場合など、葬儀費用の雑費などで使われてしまうこともあるため、問題にならないようです。

現金の相続が問題になるのは、自宅の金庫に数百万円も残っていたような場合です。

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